久々の福岡
福岡ドームができて以来、阪神の試合に合わせて福岡に行くことが多い。もっとも、福岡ドームがホークスの本拠地である以上、阪神が福岡ドームで試合をするのはセリーグの一地方ゲームであり、1年に一回あれば多い方なのでタイミングを合わせるのが難しい。昨年から始まった交流戦のおかげで福岡ドームを本拠地にするホークスとの試合が行われることになったが、これも年に1回なので去年はスケジュールの都合で行けなかった。
結局のところ、今回の福岡ドーム行きは数年振りのものであった。
久しぶりの福岡。
福岡空港に着くなりタクシーで福岡ドーム(Yahoo ! Japan Dome)に向かった。福岡の運転手さんにこのワタクシが阪神ファンと悟られるのも恥ずかしいのであるが、ソフトバンク対阪神なので止むを得ない。運転手さんと「阪神は今年も出だしはあきまへんわ。。。 お手柔らかに頼みまっせ」なんて雑談をしていると、ふと数年前の事を思い出した。
確か1997年だったと思うが、なぜかいきなり4月にヤクルト主催の阪神戦が福岡であった。週末の三連戦ということもあり、金曜日の午後から日曜日に掛けて福岡に乗り込んだ。
今回と同様に、福岡空港からタクシーに乗ったこのワタクシは運転手さんと雑談をしていた。その年の(「の」ではなく「も」か?)阪神は開幕からずっこけて、4月の中旬にも関わらず指定席を不動のものとしていた。
「いや~、もうさっぱりあきまへん」と言うこのワタクシに運転手さんは、「福岡で美味しいものでも食べたらよかばい」なんて言って慰めてくれていた。
「美味しいもの」という言葉をきっかけに、運転手さんは、「福岡は本当に良いところである。食べ物は美味しいし、地震のような天変地異もない」なんて福岡自慢を始めたのであった。このワタクシとしても反論の余地はなかったし、現実に福岡好きのこのワタクシも同感であった。
しかし、そのときはどうも素直にその言葉を受け取れなかった。なぜなら、その運転手さんの言っている言葉の「福岡」を「関西」と変えてもある時まではおかしくなかったからである。
~「関西は本当に良いところである。食べ物は美味しいし、地震のような天変地異もない」~
確かに、あの瞬間まではそうであった。1997年の4月、、、つまりあの大震災から二年と三ヶ月後の事であった。
思わずこのワタクシは運転手さんに「お言葉ですが、神戸もそうだったんですよ。食べ物は美味しいし、地震なんてまったくなかったんだから。だから運転手さんも備えはしておいた方が良いですよ」なんて言っていた。しかし、実感が沸かないのか、運転手さんは、あの瞬間の一秒前までの関西人と同じように、このワタクシの話を上の空で聞いていた。ちなみに、阪神大震災の起こった直後の名古屋でタクシーに乗ったときは、運転手さんが、「あの地震であらためて気を引き締めました」なんて言っていたのとは全くもって正反対である。常に東海地震の危険を警鐘されている名古屋では市民の心構えが違うもんだ、と思ったものであった。
ソフトバンク対阪神。阪神はあの頃の阪神のような惨敗をした。
たいそう気落ちしてホテルにチェックインし、テレビをつけると、2005年3月に発生した福岡県西方沖地震の復旧状況について伝えていた。
今、あの時の運転手さんはお客さんになんと言っているのであろう。
「福岡は本当に良いところである。食べ物は美味しい。でも、地震のような天変地異もたまにはあるのでお互い備えはしておきましょう」
(追記)
1997年の福岡ドームでのヤクルト対阪神三連戦。
04月18日(金) 3-0(ヤクルト勝ち)
04月19日(土) 5-4(ヤクルトサヨナラ勝ち)
04月20日(日) 8-1(ヤクルト勝ち)

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