神奈川県に詫びる
大阪生まれのこのワタクシが、かつて最もうっとうしい都道府県を一つ挙げろと言われたら、間違いなく神奈川を挙げていたであろう。
実際には、神奈川県がうっとうしいのではなく横浜がうっとうしかったのだが。
子供の頃、当然世界はおろか日本の事、特に地理もよく判らないころ、電車好きだったこのワタクシは、新幹線ひかり号の停車駅で都市の名前を覚えていた。当時の新幹線は、東京-岡山間しか走っていなかったので、ひかり号の停車駅は「東京、名古屋、京都、新大阪」くらいのもんであった。その後博多まで新幹線は延びて、広島と小倉と博多が頭にインプットされた。
近畿地方にいると、特に東日本のことはよく判らないので、滋賀県以東は正に蝦夷地であり、名古屋と東京以外に都市は存在しないものと思っていた。(いかんせん子供なので) おまけに、東京都と埼玉県の形がなんとなく似ているので、どっちがどっちかも判らないくらいであった。ちなみに、青森なんてのは地球の裏側くらいの感覚であった。
その後、プロ野球が判るような年になり、当然ながら阪神ファンとなるのだが、、、当時のセリーグの本拠地は、ヤクルトと読売が東京、大洋が川崎、中日は名古屋、広島は広島なので、川崎という都市が頭に入ってきたのだが、同時に学校で「公害」と言葉を習い、印象の悪いところ、、、となったのである。その後、大洋が横浜に移転し、横浜という都市を知ることになる。結果的には、「横浜=弱い」というイメージになる。つまり、神奈川県には、まったく良いイメージがないのである。
18歳のとき、諸般の事情(これは別のエッセイに記すが、単に近畿の大学の全てに落ちただけである)で東京の大学に行くことになった。滋賀県以東の蝦夷地に初めて踏み込んだのである。このワタクシの乗った新幹線は当然、京都と名古屋にしか止まらなかった。
東京は言うまでもなく世界的な大都会であるが、関西人からすると単なる都会でしかない。表現が難しいが、都会は都会なのだが、危険でもなく、要するに単に都市という器だけが大きく存在していて中身が無いような街のような気がした。それは、このワタクシが都心に住んだから、、、という事も関係しているかもしれない。いずれにしても、大阪や名古屋や京都や神戸や広島や福岡のように、ドロドロした、危険と隣り合わせというようなものがまったく感じられない都市であった(、、、あの頃は)。これが、あの当時、世界的にも「日本では安全と水はただで買える」と言わしめたイメージなのであろう。しかし、近代の西日本の都市において、安全がただで買えたことなんて無いであろう。東日本と西日本というのはまったく異質な日本であった(、、、あの頃は)。時、正に、グリコ森永事件の真っ只中であった。
このワタクシが東京で学生生活を送っているときに、ひかり号が列車によって止まる駅が変わるということを行い始めた。おかげで、今まで単なる通過駅であった「新横浜」にかなりの頻度で止まることになる。これが結構迷惑な話なのである。その列車に限ってすごく混んでいるのである。だから、一本遅くても新横浜に止まらない列車に乗ることにしていた。これは、今ののぞみ号でも同じで、新横浜に止まる列車はすごく混んでいる。結局、新幹線が開通した当時から30年近く経った時代では、横浜市もしくは神奈川県の人口が大きく変わってしまっていたのであろう。
時を同じくして、大阪市の人口が横浜市の人口に抜かれるという憂き目に遭うことになる。。。 このワタクシなどは、横浜市の面積が大阪市の面積の二倍近くもあることを発見し、「アホか、面積が二倍で人口が同じくらいってことは、少ないってことやんけ」とほざいていたものであった。おまけに、神奈川県の人口が増え続けるのは、東京の隣であること以外に理由がないのである。正に他人の褌で勝負しているようなもんである。それに比べて名古屋、大阪、広島、福岡などは、ちゃんと自分の褌を締めているのである。
横浜は日本でも有数の観光地であるかのようなイメージを作ってしまうメディアの報道にもうんざりするが、これも単に東京からの観光地でしかなく、メディアの露出が多いというだけのことである。
そして、今度は、神奈川県の人口が大阪府の人口に迫ってきている。今年にも抜かれることは間違いないであろう。そして、このワタクシは、神奈川県の面積が、つい最近まで日本で最も面積の小さかった大阪府(関西空港等の埋め立てで香川県を抜いた!!)より大きいことを前から発見している。
一方、大学時代の東京での生活で、神奈川県人と接することが驚異的に増えた。これが、意外にもいい人が多いのである。関西人という、そもそもよそ者に対しては(いや、ウチ者に対しても)けんか腰の姿勢の民族にとって、まがりなりにも人口が多い県の県民性が「いい人」であってはいけないのである。こちらはけんか腰なのに、相手がいい人であっては拍子抜けしてしまうのである。特に土着の神奈川県人は、いい人が多いような気がする。(もちろん、どこの地域にもウザイ奴はいる)
横浜球場の横浜対阪神戦、横浜スタジアムの6割~7割くらいは阪神ファンである。そのうちの大部分が関西人である。当然ながら、とんでもない野次が飛び交っている。一方、横浜ファン、これがまたケナゲに応援してますわ。勝っても負けても大騒ぎの阪神ファンとはまったく違って、静かに地元チームを応援しているのである。
どうも、このワタクシは、表面的な人口の推移だけに目がいっていただけのようである。ひょっとすると、人口が増えることに対して、土着の神奈川県民は良く思っていない人もいるかもしれない。鎌倉時代と幕末を除けば、歴史の表舞台に登場することもなくたまたま隣に首都があるだけである。京都と大坂もしくは江戸と大坂で政治と経済が分離していたような時代ではなく今では全てが東京に集中している。その東京に住みたければ東京に住めばよいのに、神奈川に住んでいる事自体がもう評価に値することのような気もしてきた。
横浜市(川崎市も)、日本の昔ながらの大都市の中では、最もインフラの遅れている都市である。今でこそ、のぞみ号も止まるが、空港は隣のものを使っているし、地下鉄もようやくって感じである。横浜市に住んでいても駅に出るのにバスでえっちらおっちら行ってる人の方が多い。まさに巨大な地方都市である。
そして、どうも我々関西人が対抗意識を燃やす以前に、彼らはそのことをよく判っているようであった。別に大阪より人口が多いことをどうのこうのという県民性でもなく、どちらかというと素朴な県民性である。
結局、大阪市や大阪府の人口を激減させたのは我々関西人であり、今首都圏に住んでいる最大の地方集団は関西人である。。。 神奈川県民が、我々関西人の毒牙に掛からないように祈りたい。
そして、それよりも、最近不安になるのは、今も関西にいる関西人自体が、我々が他の地域でかつての関西人を演じている間に、まったくもって意気消沈している民族になってきたということである。











コメント (2)
新横浜駅、全のぞみ号停車おめでとう!
投稿者: 濱っ子 | 2008年12月02日 00:59
日時: 2008年12月02日 00:59
濱っ子さま
万歳!
投稿者: ぱんちょ | 2008年12月02日 05:01
日時: 2008年12月02日 05:01