扇形の風景
何が一番かを決めることってあまり好きではない。
ここ数年、「日本では野球よりサッカーだ」という発言をよく耳にする。別に野球もサッカーも楽しめばよいだけで、どちらがどうであってもかまわない。
このような発言をする人に限って、「アメリカではアメフトが一番だ」とまことしやかに言っていたりする。そのくせ、彼らはよくアメフトを知らなかったりする。
このワタクシは、北米四大スポーツと言われるもので最も好きなのはアイスホッケーであるが、だからと言って野球もバスケもアメフトも見るし、他のスポーツもやっていれば見てそれなりに楽しんでいる。
とはいえ、ある時期のアメリカ人、そして日本人に本当に溶け込んだスポーツの代表的なものは野球であることは事実として間違いない。それゆえに、アメリカでは「National Pastime(国民的娯楽)」と呼ばれ、いくら知ったかぶりした人が「アメフトが一番だ」と言っても、野球の方が文化的に浸透していることは間違いなく、例えば言語的にも野球の言い回しが度々使われている。これは日本でも同様である。結局、野球という絶対的に浸透しているものに対して、他のスポーツの方が人気がある、、、なんて言っているだけで、そもそも絶対的な地位にある野球に対しての発言以外の何物でもない。
アメリカで飛行機によく乗るが、窓際の席から地上を見ると、当然、畑があったり、牧草地があったり、川があったり、市街地があったりする。それらの大規模な風景の中に、勝るとも劣らないような自己主張をしている風景がある。
最初何気なく空から地上を見ていると、かなりの頻度で扇形の敷地を目にしたのだが、いかんせん高いところから見ているのでよく判らなかった。それにしても、同じような形の敷地が人口密集地にも過疎地にもある。飛行機が着陸につれ高度を下げ始めて初めて、それらが野球場であることが判った。
扇の要の部分を中心として茶色部分が見え、その外側に緑である。アメリカといえども全面芝生の球場はそこそこのレベルの球場にならないと無いようである。草野球レベルではダイヤモンドの中は土である。そういう意味では日本と同じである。もっとも日本の場合は外野も土の場合が多いが。。。
その野球場の数たるや恐るべき数である。本当にこんなところで18人の選手を集められるのか、、、というようなところにまで野球場はある。ひょっとしたら、知ったかぶりの人々が言うようにもう野球人気は低下していて今では使われていない野球場もあるかもしれない。そうだとしても、この野球場の数は驚愕に値する。
そして、今日も未来のスーパースターがボールを追いかけているのだろう。
それにしても、一般的なスポーツは決められた範囲の中で行うものだが、扇形の範囲の外に出たときだけ確実に点が入るという不思議なスポーツでもある、、、野球は。










