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知床-熊の湯温泉-

 知床半島の太平洋側に羅臼という街がある。


晴れていれば、国後島が見えるはずなのだが

 この羅臼と、知床半島のオホーツク海側にあるウトロという街を結ぶ道路が知床横断道路である。  知床横断道路は、冬季は完全閉鎖されていて夏の間だけ通ることができる。それもそのはずで、6月くらいだと峠の辺りではかなりの雪が残っている。  今では世界遺産となってしまった「知床」であるが、ここに一度行ってみると、富士山が世界遺産になれないというのはよく判る。日本にこんなところが残っていたのか、、、と感嘆するほどの世界がそこにはある。  知床横断道路、と人間は言っているが、横断道路では普通にシカやキタキツネやクマが歩いている。その様を見たら、どんな悪い人間でも、彼らに「邪魔してすいません」と言いたくなるような世界である。

 羅臼から知床横断道路に進入する入り口のところに、熊の湯という露天風呂がある。
 熊の湯は、地元の人々が管理や清掃を行っており無料である。
 ここまで来たら、熊の湯でひとっ風呂浴びていかないわけにはいかない。

 知床川の向こうで湯気が立っている。
 橋を渡ると掘っ立て小屋のような建物が見えてきた。
 近付いてみて判ったのだが、その建物は、露天風呂そのものを覆っているのではなく、脱衣所を覆っている建物であった。露天風呂そのものは、まったくのオープンスペースである。(混浴ではないので、女性用の露天風呂がどうなっているのかは判りません。少なくとも男性用の露天風呂から女性用を見ることはできなかった。別に覗いたわけではありません、、、念のため)



 
 既に何人かの地元のおじさんらしき人が数人風呂に漬かっていた。
 それとなく話を聞いていると、地元の人もいるにはいたが、何人かはたまたま土木作業で来ている作業の人や、遠くから熊の湯を求めて来ている人であった。
 こういう場所の人情というのはありがたいもので、何も持たずに(辛うじてタオルだけは車に積んであった)露天風呂にやってきたこのワタクシが体に水を掛けるのに難儀していると、ある人はバケツのありかを教えてくれたり、ある人は石鹸を貸してくれるのであった。
 一通り体を清めたあと、風呂に片足を突っ込んだ。う~~、熱い。。。 なんとか両足を突っ込んだが、それ以上体を沈めることができない。大腿のあたりまで風呂に足を突っ込んだこのワタクシはフリチンで右往左往することになる。
 それを見た地元の人々は、半分バカにするようにではあるが、笑いながら「内地の人は鍛え方がたりないっしょ」というようなことを言って、みんなで大笑いしていた。その笑いにまったく悪意は感じられない。(別にこのワタクシのフリチンを見て笑ったのではない、、、ということだけは確かなようだ)

 なんとか一瞬だけ上半身も沈めて、数秒で風呂から飛び出した。
 それだけで頭は完全にのぼせてクラクラし始めた。。。

 知床横断道路の夜間通行禁止時間が迫っていたので、名残惜しかったが熊の湯をあとにした。普段募金箱にお金なんて入れることのないこのワタクシが財布からお金を出していたのには自分ですら驚いた。
 峠を越える横断道路のクネクネとした道を、のぼせた頭でゆっくりと通っていくこのワタクシにキタキツネがにっこり微笑んだ。




(参考情報)
 ・羅臼温泉熊の湯の魅力・入浴マナー・楽しみ方 [相良の窓・アウトドア] アウトドア入門 『知床熊の湯入門』

 ・知床方面 道路状況 年間予定






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コメント (4)

うひゃぁ、鹿がのどか♪
いいですねぇ、知床!

 是非とも乗り込まれるべきです。
 (夏しか行けないけど)

こま:

熊の湯、私も行ったことあります。そうそう、こんな橋を渡っていくんでした...むか~しながらの温泉という感じで癒されますよね。

こま殿、
 さすがですね~。
 こんな最果ての地にまで訪れていらっしゃるとは。。。

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