水着の色
このワタクシ、毎日のようにスポーツクラブに行っては泳いでいる。
このワタクシの足を運んでいるスポーツクラブでは、時間帯によって利用者の層がバラバラである。
午前中に行くと、子供を幼稚園などに送ったあとと思われる主婦だらけである。中には、乳飲み子を抱えている人も少なくない。
午後に行くと、老人ホームと化してしまう。
そして、夜になると、OLが集まってくる。
おっと、男性には注目していないのでよく判らない。。。
いずれにしても、女性の年齢層とは関係なく、このワタクシは夜に出没することが多い。(繰り返しになるが、このワタクシの訪問時間と女性の年齢層とは関係はない)
ある日、夜の8時くらいに、このワタクシがプールサイドに現れると、プールの一番端の辺りに絶世の美女が立っているではあ~りませんか。歳は20代後半くらいか。
ちなみに、プールは「25メートルX5コース」あるのだが、奥の2コースは上手い人用の往復コース、その次の2つのコースは片道の一方通行となっていて、最後の1コースが初心者用である。初心者用コースでは、歩いている人がいたり、数メートルだけ泳ぐ人がいたり、なぜかただ立っている人がいたりしている。だから、絶世の美女がただ立っていても不思議ではない。
これは、久々の運命の出会い(参照:「運命の出会い」)かと思ったものの、さすがのこのワタクシでもいきなり声を掛けるのは気が引けたので、少し華麗な泳ぎでも見せてやるかと片道コースに向かった。
ちなみにスポーツジムの難点は、男女を問わず既婚者が指輪を外していることである。独身か既婚者かを判らせるために、水着の色で分けるとかしてほしいものである。(おっと、話がおかしくなってきた。。。)
このワタクシが片道コースでクロールを泳ぎ始めようとすると、同じコースの真ん中くらいに妙にスピードの遅い人がクロールで泳いでいた。
次に泳ぐこのワタクシが早くスタートすると途中で追いついてしまいそうである。
そこで、様子をうかがっていたのだが、どうやらその人は、小学校に入るか入らないかくらいの女の子であった。それにしては、スピードは仕方ないとしても、泳ぎそのものは非常に上手い。
彼女がゴールに到達すると、横の初心者レーンに立っていた男が拍手のような仕草をしている。「よくやった」と言わんばかりである。
そんなことはどうでもよいので、このワタクシは、華麗に泳ぎ始めた。
ウゴウゴウゴウゴ、ゲホゲホゲホ、ゲッホ、ゲー。。。
息継ぎに失敗して大量に水を飲んでしまった。。。
反対側に到着すると、少女が再び泳ぎ始めた。
さっきの男性が、今度は水の中を歩きながら、「1、2、3、ハーッ」という掛け声を掛けている。それに合わせて少女は腕を回し、息継ぎをしていた。どうやらお父さんのようである。
とりあえず、このワタクシは、その後を泳ぎ始めた。
反対側に着く頃には、少女に追いついていた。
突然、少女が「お母さんも一緒に泳ごうよ」と声を掛けたのだが、その声の先を見ると、なんとさっきの絶世の美女ではないか。(だから、水着の色を変えてくれないと。。。 もう少しで、旦那の前で人妻に声を掛けるところであった。。。)
お母さんは、「お母さんはこっちで見てるからお父さんと泳いでいなさい」と優しく声を掛けた。
再び、少女は、息を弾ませながら次の25メートルに向かっていった。
しばらくすると、三人は、少女を真ん中にして、手をつないでプールをあとにしていった。
このワタクシもしばらく泳いだあとロッカールームに向かうと、さっきのお父さんが既に着替えを終えて帰ろうとしていた。そのお父さんは、なんとスーツ姿になっていた。
想像でしかないが、お父さんは会社帰りであろう。
水泳の大好きな少女とお母さんは、これまた大好きなお父さんとスポーツクラブで待ち合わせて一緒に泳ぐことにしていたのかもしれない。
そんな平凡な日本の家庭を久し振りに見たような気がして、妙に安堵したのであった。
それにしても、既婚者と独身者を水着の色で分ける件、、、どうにかしてほしいものである。。。











コメント (6)
お早うございます。
早く目が覚めたのでパソコンを触っていたら、このブログの更新通知が来ました。それで思わず初めてコメントします。
このエッセイにはパンチョ文学の真髄が見られますね。
全体的には面白おかしく仕上がっているものの(言葉が悪かったらすいません)、どこかにホロリとさせるというか。
パンチョ文学では、特に「グリーンシート」と「モンゴルの思い出」と「カリブの熱い夜」が大好きです。
何人かの人がコメントされていますが、実話はどの程度あるのでしょうか?
これからもお邪魔させていただきます。
投稿者: くみ | 2006年10月05日 04:42
日時: 2006年10月05日 04:42
くみさま、
コメントありがとうございます。
「パンチョ文学」なんてたいしたものではなく、思いつくままに書いているだけです。
実は、実話はほとんどありません。。。
「笑わせる商社マン」以外はほとんど創作です。「笑わせる商社マン」だけは、このワタクシの大先輩が実際にやらかした事件を元に若干脚色しています。
今後とも御訪問いただけると幸いです。
投稿者: Pancho | 2006年10月05日 04:51
日時: 2006年10月05日 04:51
え?え?ええええーーーっっっ????
うそ。全部創作なんですか?(かなり動揺)
投稿者: miha | 2006年10月05日 11:14
日時: 2006年10月05日 11:14
私も初めてコメントします。
何でもないような日々の出来事にスパイスを効かせて物語にしてしまうのが「パンチョ文学」ではないのでしょうか。
そういう観点から、私はこの「水着の色」もそうですが、「放置自転車でロマンス」も最高です。
でも本当に全て創作なのですか?
投稿者: よーこ | 2006年10月05日 11:42
日時: 2006年10月05日 11:42
こんにちは。
あたしも読んでびっくりしたんですが、創作だったんですか。
あーおもしろかった と思って、他の方のコメントを見て驚きました。
投稿者: lou | 2006年10月14日 13:33
日時: 2006年10月14日 13:33
mihaさま、
そんなに動揺しなくても。。。
さすがに、まったくもって創作ということはないですが、話によっては50%実話、話によっては2%実話というような感じです。
この「水着の色」は、「スポーツクラブに美女がいたこと」だけが実話なので、5%くらいですか。
よーこさま、
「パンチョ文学」なんてものはないとは思いますが、とりあえず、日々の出来事から何かを突然思いついてしまうのは確かです。
「放置自転車でロマンス」も、「駅前で美女が呆然としていたこと」だけが実話です。
louさま、
実は、最近創作ができなくてスランプに陥っています。。。
だから、更新頻度が。。。
投稿者: Pancho | 2006年10月16日 02:50
日時: 2006年10月16日 02:50