大阪空港(仮題)
最近国内線の飛行機に乗って荷物を預けると、到着空港でコンベヤーから荷物を引き取った後に出口で半券(クレームタグ)を見せないと簡単に荷物を持っていくことができない。
多分、間違って持っていく人が頻発したためにこのような制度が採用されているのだろう。(少なくとも、昔はこんなことはなかった)
現実的に、このワタクシの知合いの男も、ほとんど初めて海外に出張に行ったときに、荷物を他人に持っていかれて、結果的には返ってきたものの、そのとき肝を冷やしたことで、いまだに海外に行くことがトラウマになっているのもいる。
先日、大阪空港に着いたとき、このワタクシは常にゴルフバッグと共に行動しているので、いつものごとくゴルフバッグが出てくるのを待っていた。
「来た、来た、出て来たで~」
と、自分のスーツケースが出てきたのを目敏く見つけたオバハンがシャウトしている。
ちなみに、このオバハン、一人で行動していたので、それだけの発声を誰に向かってしていたのかは判らない。多分、自分自身に言っていたのだろう。
妙に気になったので、行動を見ていると、スーツケースを引き取ったオバハンは、スーツケースに付けられている、行き先表示と個別番号が書いてある紙をいきなり引きちぎってしまった。
そして、そのまま出口へ。
当然ながら、出口の係は、「半券を見せてください」と言う。
オバハンは半券を見せる。
係員は、半券とスーツケースに付いている番号を照合する。
、、、が照合できない。スーツケースには何も付いていない。。。
「ここに、紙が付いていませんでしたか?」
係員は丁重に質問する。
「あっ、そうそう、え~と、さっき引きちぎってしもた」
オバハンは、かなり焦っている。
「え~と、どこやってもたかな~」
というなり、オバハンがいきなりこのワタクシの方に舞い戻ってきた。
引き続き観察していると、このワタクシの辺りで、一心不乱に周りを見回している。
そして、またまた大きな声で、
「ここで引きちぎって、、、どうしたんやっけ?」
と、自問自答している。
再び辺りを見回しながら、係員の方に向かい、係員の横まで着く頃に、
「あっ、あったわ。さっきポケットに入れたんやんか、あんた~」
と言って、ポケットからクシャクシャになった紙を取り出して係員に渡していた。
係員は、あまりの剣幕に、しばし呆然としていたのであった。
このあまりにも大阪的(と言うのは失礼かもしれないが)な出来事に、このワタクシまで呆然としてしまったのだが、気が付いたら、ゴルフバッグはコンベヤーを一周して再び裏に回ってしまったのであった。










